先輩刑事の魅力がイマイチなトクナナ
「トクナナ」の1話を見たのでレビューします!
以下は2020年4月15日時点の情報です。最新情報は各リンク先サイトにてご確認ください
最初に言っておきます。私は警察官・刑事モノのドラマとかサスペンスとかアニメが好きです。ゆえに他ジャンルアニメより『評価がたぶん甘い』です。
トクナナってどんなアニメ
上記したように、警察官モノにカテゴライズされるアニメです。
主人公は純情熱血系の新人警官である七月清司。彼は面倒な事件に関わってしまった結果、凶悪犯罪組織「ナイン」に対抗するために作られた、はぐれ者ばかりが集まる部署の「警視庁特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課(通称:トクナナ)」に異動させられてしまいます。
そのはぐれ者先輩たちのハチャメチャな行動に右往左往させられつつナインとやらと戦い、警官として七月が成長していく物語でしょうね。

※下記はイメージ画像です
ちょうど1年前にやっていた「ダグ&キリル」に似ているかもしれません。ダグ&キリルのアメコミ成分を減らして、その分ラノベ成分を注入したような雰囲気です。(流行らなかった作品ゆえ、どれだけの人がこの感触を理解してくれるか定かではないが…)
で、警視庁って言葉から分かるように、舞台は一応東京です。現在の日本橋のようなシーンも映っていましたし、レインボーブリッジも出てきますしね。
「元々ドワーフとかエルフとか吸血鬼が居たけれど和解して共存した」という点が現実の世界とは異なる点ですね。その辺りのファンタジー設定が今後どう絡んでくるのか楽しみではありますが、1話においては「七課の先輩に1人、運動能力がぶっ飛んだ人がいる」ってだけでした。
先輩陣のSUGEEEE感が不足
PVなんかで、「型にハマらないスーパーな人材集団」みたいな印象を受けたんですが、1話を見た限り七課の先輩陣のインパクトが総合的に弱いんですよね。
ちなみに先輩は以下の6人です。
名前 | 愛称 | 特技 |
一ノ瀬栞 | カリスマ | 頭脳・作戦担当 気怠さの漂うお兄さん(かオッサンて言うか迷う感じ) |
二条クジャク | アナライザー | 情報収集と分析担当 1話は車を運転しているだけだったエルフっぽいお兄さん |
四季彩紅音 | サムライ | 接近戦・アクション担当 銃弾を日本刀で落とせるお姉さん。歯の描写から吸血鬼っぽい |
ベルメール・サンク | ニンジャ | メカニック担当 現状、忍者要素はどこにもない女の子 |
遠藤六輔 | スナイパー | 狙撃担当 ムキムキの中年オッサン。視力4.0 |
桐生院左近零衛門 | ボス | トクナナのボス(課長?) 部下に振り回されている中間管理職 政治的駆け引きとかできる方の上司っぽい |
ガンダムWみたいに、全員の名前に数字が入っていますね。ちなみに「サンク」はフランス語の「5」です。3番が居ないので、たぶん殉職したか裏切ったんでしょうね。
で、1話を見た感じ、この6人の中で面白いなぁって感じたのはベルメールと桐生院の2人だけだったんですよね。
幼女メカニックどころか幼女ハッカー・クラッカーも珍しくなくなった昨今のアニメ界ですが、ベルメールは割と好印象でしたね。小澤亜李さんが演じているんですが、独特のあどけない声で「それじゃあ爆破しますね、ハイドーン」って躊躇なくやっているシーンがツボでした。
あと桐生院は「部下の暴走にヒヤヒヤしているけれど、実はキレモノ」感が出ていてよかったですね。こういった役どころは速水奨、堀内賢雄、大川透の3氏が鉄板だと個人的には思っているのですが、担当されているのは森川智之さんでした。でも全然違和感とかはなく、ボヤいてるシーンは「苦労する中間管理職」の雰囲気がすごく出ていました。
ただ、桐生院のキャラが引き立ったのって、ベルメールという前フリがあったからだとも思うんですね。「こりゃ確実に上司はボヤかざるをえない」という事案が起き、「見事にボヤいた」から光った感は否めません。
一ノ瀬、二条、六輔の3人は、「たぶん優秀なんだけどアニメ界じゃフツーだよね」ってレベルだったんですよね。頭は回るんだけれど、シニカルで愚痴の多いところが知力キャラっぽさを打ち消してしまっている一ノ瀬、運転してて「シート汚すな」って言ってただけの二条、1発撃って命中しただけの六輔ってなところです。この3人はこれからの活躍に期待したいですな。
そして問題は四季彩ですね。最後に出てきてサブマシンガン(アサルトライフル?)の掃射を全部切り落とすっていうシーンに面食らいました。吸血鬼っぽい描写があるし、日本刀を持っているキャラということで強キャラ感は当然あったんです。しかし、正直、アニメの雰囲気と四季彩の強さがアンバランスでした。「終わりのセラフ」に出てくる吸血鬼クラスの動きだったので、この先輩すげーって言うより、「えっ、こういう超人アニメだっけ?」って思っちゃったんですよね。
セリフ回しは割とイイ
好き嫌いは分かれるでしょうが、セリフ回しはわりと高評価できそうに思います。
フフッと笑ったシーンはいくつかあったんですが、一番良かったのは一ノ瀬の「(銀行立て籠もり犯の乗った)装甲車を止めるために、レインボーブリッジを破壊します」っていうセリフですね。
津田健次郎さんの落ち着いた雰囲気でこれを言ったもんですから、「封鎖できません!」って絶叫した某ドラマの青島さんとの対比が際立っていました。
逆に、一ノ瀬が上手いことブラフを効かせて(反抗した場合と、諦めて投降した場合の刑期の違い等に言及)テログループを諦めさせたようなシーンが後半にあったんですが、「えっ、そんなことを今更言われてヒヨってる犯人って何なの?」感がありました。独自性を出そうとして成功しているセリフと失敗しているセリフの差が激しいのかもしれませんな。
あと、主人公の七月の熱血セリフが若干作品の雰囲気を壊している点も気になりますね。ここから七課のぶっ壊れた価値観に染まっていくのであれば、1話段階はこのくらいでいいのかもしれませんが。
評価まとめ!
絵や動きのキレイさ | ★★ | 個人的には好きだけど、最近の平均からすると粗めか |
音楽 | ★★ | アニメ内容よりBGMの方が緊迫感あった印象 |
ストーリー展開 | ★★? | 1話時点ではなんとも言えない系のアニメ 「ナイン」とやらが本格的に出てきてから再評価したい |
キャラクター | ★★★? | 先輩男性陣のキャラが定まれば★4になるかもしれません このままだったら★2に落ちそうです |
継続視聴する? | する | ひとまず3,4話くらいまで様子見 |
オススメする? | 保留 | 現状で判断できず |
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ストーリーの本筋が明らかになってきて、それが面白ければ結構良いアニメになるかもしれません(正直言うと、ならない確率の方が高い気がする)。3,4話を見て最終判断をくだしたいですね。
※本記事は2020年4月15日時点の情報に基づいて作成しております。最新情報はリンク先の各サイトにてご確認ください
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