今さら『ソードアート・オンライン(1期)』を全話見た感想

2020年4月27日

今さらソードアート・オンライン(略称SAO)の1期を全話再視聴して、感想レビュー書きました!

以下は2020年4月23日時点の情報です。最新情報は各リンク先サイトにてご確認ください

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本記事はネタバレが少しあります。気になる方は作品本編をチェックしてから再度アクセスしてくださいネ!

『ソードアート・オンライン(1期)』ってどんな作品?

原作情報

原作は川原礫さんによる同名小説です。2002年から川原さんの個人サイトにアップが始まり、同氏が「アクセルワールド」で電撃小説大賞を受賞した後、2009年4月に電撃文庫から刊行開始。

2017年時点で第1巻のみで100万部、シリーズ累計で2000万部という「マジモンのバケモン」な大ヒット作品です。興味のある方は下の画像リンクからどうぞ!

アニメ1期は、小説1~4巻をアニメ化したものです。

作品ジャンル

作品ジャンルはSFファンタジーですね。MMORPGの最盛期だった00年代に創作された、「将来のVR-MMORPGを夢想した作品」の1つです。

当時は今以上に「TVゲームの勝負で、本気になるのは馬鹿らしい」という風潮がありましたから、VRゲームの真剣なバトルを小説や漫画で描いても「何を本気になっているのか」と、ウケが悪い傾向にありました。

そういったパターンを解消しようと、「ログアウト不可・VR内ゲームオーバーで現実の人間にもダメージ」という設定が編み出され、その系統で歴史に残る金字塔となったのが本作SAOですね。

ただ、舞台設定こそSFではありますが、内容自体は王道バトルモノです。主人公が苦労しながら難敵を1つ1つ倒していく作品です。

超雑なあらすじとメインキャラ

本編視聴済みの方にとっては、今さらな内容なので読み飛ばしてください。

1期は大きく前後編に分かれています。前編がアインクラッド編(1話~14話)後編がフェアリィ・ダンス編(15話~25話)ですね。

【前編】

主人公のキリト(本名は桐ヶ谷和人/CV松岡禎丞)たちがVRゲーム用の『ナーヴギア』というハードを使い、ソードアート・オンラインという新作VRMMOゲームを始めます。しかし、このゲームが厄介な代物でした。どう厄介かと言うのをザックリとまとめると、以下の3点です。

・ゲーム内で死亡すると、ゲーム機によって現実世界の肉体の脳が焼かれて死亡する

・ログアウトできない(強制回線切断するとゲーム機によって…以下同上)

・現実世界に戻るには、100階ダンジョン「アインクラッド」の最奥のボスを倒す

デスゲームのルールが説明されている場面 ©川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project

そんな過酷な状況に追い込まれつつ、キリトはヒロインのアスナ(本名は結城明日奈/CV戸松遥)たちとイチャコラしながら、ボス(100階じゃないけど)を倒してゲームクリアし、現実帰還するまでが前編です。

ちなみに、SAOに囚われた人の数は1万人で、生還できたのは約6000人でした。

【後編】

2年間囚われていたSAOをクリアし、現実に帰還したキリトですが、アスナは現実世界では意識が戻りません。アルヴヘイム・オンラインというVRゲームに囚われていると知ったキリトが、そのゲームにログインしてアスナを救出するのが後編です。

ちなみに後編では、アスナはゲーム内幽閉されているのでほとんど動けず、実質的にはキリトの妹(血縁的には従妹)のリーファ(本名は桐ヶ谷直葉/CV竹達彩奈)がヒロイン的なポジションですね。

感想・総評など

感情移入"しちゃう"作品

この作品最大の魅力は、王道バトルモノに感情移入が難しくなってきた青年~オッサンまでもが、「感情移入できちゃう作品」だという点です。

人によって程度の差はあるでしょうが、王道バトルアニメ・漫画って、14,5歳くらいの時に熱中度の曲がり角が来ると思うんです。「ああ、俺は悟空には(ルフィ,ナルト,幽助,丈太郎,剣心には)なれないのかなぁ」ってことを理解せざるをえなくなり、感情移入が難しくなって熱が下がってしまう。

そういった人達に、ある種の「救い」を与えてくれるのがSAOです。VR-MMOという、私達の生きている現実世界に登場してもおかしくないツールを使って世界観が構築されていますから、感情移入のハードルが低めで、「年甲斐もなく中二病を再発させられてしまう」恐るべき作品なのです。

キリトを受け入れられるかどうか

ただ、「SAOは苦手」という人も多いです。とくに主人公のキリトは、「めちゃ好き」と「大嫌い」が人によってスッパリと分かれる印象ですね。

味方キャラとも共闘はしていますが、前編も後編も結局のところ「スーパープレイヤーのキリトが事態を解決する話」ですから、彼に対する評価が作品評価に直結するのでしょう。

SAOゲーム内で唯一2刀流を使えるキリト ©川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project

キリトに感情移入できると、彼の苦心とか達成感みたいなものを一緒に体験して引き込まれていくのですが、「俺とは思考回路が違うようだ」と感じてしまうと、「面倒くさいイキリ野郎」に見えるのでしょうね。

キリトの「ウジウジと悩む」ようなメンタル面の弱さを「この作品の良いところ」ととるか、「バトルモノのノイズ要素」と感じるかで、好き嫌いが分かれるんではないでしょうか。

王道ハーレム+良いオッサン

王道バトルではあるんですが、ラノベ的なハーレム要素が成立しているのもオススメポイントですね。

シリカ、リズといった1期は1話単独でしかほぼ登場しない女性キャラも含めて、満足度の高いハーレム展開もストロングポイントの1つですね。幼女、少女、薄幸、明るい奴、強気お嬢、妹…と、どんな属性好きでもバッチコーイといったところです。

※男の夢100%ではあるので、女性ファン受けはどうなのかと一抹の不安はありますが…。

ちなみにカメ吉は、1期視聴時点"では"直葉が好きでしたね。ALOにログインしてリーファになっている時より、現実世界の直葉の方が、感情の浮き沈みがあって愛らしかったです。

オッサンキャラも味がありますね。クライン(CV/平田広明)エギル(CV/安元洋貴)という味方のオッサン2人は本当に「大人のいい奴」です。「もしオンラインゲームで友達になるなら誰か?」と聞かれたら、カメ吉はノータイムでクラインとエギルを挙げます。

敵キャラは魅力不足感あり

リアル生死を賭けたオンラインゲームという設定が主題な作品ですので仕方ありませんが、敵キャラ側が少し魅力不足かなぁとは思います。

とくに、SAOの開発者である茅場昌彦(CV/山寺宏一)はもう少し掘り下げて欲しかったですね。VR世界を作るという意欲はあったみたいですが、1万人をゲーム内に閉じ込めるという判断に「どうして至ったのか」って点に明確な答えが無かった点は不満ですね。

後編の須郷(CV/子安武人)は、ボスとして小物過ぎます。そのせいで後編の尻すぼみ感が否めないです。

音楽が素晴らしい

劇中の音楽を担当されているのは梶浦由記さんです。

カメ吉は、ガンダムSEEDの「暁の車」とか「あんなに一緒だったのに」などで梶浦さんを知ってからファンなのですが、SAOにおいても悲壮感のあるシーンのBGMはグッときますね。音楽だけ聴いていても、シーンが思い浮かんできて目が潤みます。

とくにオススメの曲は、ベタですが「swordland」「luminas sword」の2曲。

「swordland」はメインテーマとして使われている曲ですね。1話のラストで、デスゲーム宣告を受けた後、キリトが町から駆け出して荒野を突っ走っていくシーンが最も印象的です。

「luminas sword」はキリトとアスナの共闘シーンで流れる曲です。いわゆる“梶浦語"が好きな方にはこちらの方がウケるかもしれません。

※1期,2期の曲がマージされたサントラ「ソードアート・オンライン ミュージックコレクション」はオススメです。画像クリックでAmazonページに飛びます。試聴もできますよ!

評価まとめ!

映像の美しさ★★★★バトルでの必死表情は賛否あろうなと思う
(カメ吉は好きです)
音楽★★★★★サントラを買いましょう、と自信を持って推すレベル
ストーリー展開★★★★★面白い!
(後編の尻すぼみ感は微アリ)
キャラクター★★★★もう少し敵側に面白いのがいれば満点!
オススメする?オススメ自信を持ってオススメ

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1話を見て「面白い」と感じると、止まらなくなる作品だと思います。未視聴の方は、是非ゴールデンウィークにガッと視聴されてはいかがでしょうか。

【最新期情報】2020年4月期に放送予定だったSAOアリシゼーション最終章(3期2部後編)は放送延期となりました。今のところ2020年7月期に放送予定となっています。

※本記事は2020年4月24日時点の情報に基づいて作成しております。最新情報はリンク先の各サイトにてご確認ください

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