『虚構推理』を全話見た感想

虚構推理の全話レビューです。

キャラ同士掛け合いのクオリティが非常に高い作品でした。ただ、後半ちょっと「ダレてしまった」感がありましたね。

以下は2020年5月11日時点の情報です。最新情報は各リンク先サイトにてご確認ください

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本記事はネタバレがあります。気になる方は作品本編をチェックしてから再度アクセスしてくださいネ!

『虚構推理』ってどんな作品?

原作情報と作品ジャンル

詳しくは1話レビューの記事に記載した通りですので、そちらをご参照ください!
1話レビュー記事:『虚構推理』の1話を見た感想

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あらすじ

本編視聴済みの方にとっては、今さらな内容なので読み飛ばしてください。

全体構成は大きく分けて以下の通り。

1話が『岩永琴子(CV鬼頭明里)と桜川九郎(CV宮野真守)の出会い』編
2話&3話前半が『ヌシの大蛇は聞いていた』編
3話後半~12話が『鋼人七瀬』編

3話以降の流れ

真倉坂市で、元アイドルの故人・七瀬かりん(CV上坂すみれ)亡霊と言われる「鋼人七瀬」による事件が起きて、琴子と九郎がその解決に乗り出す。

真倉坂市に着くと、婦警になっていた九郎の元カノである弓原紗季(CV福圓美里)と出会う。琴子は「九郎の今カノだ」とアピールして殴られるが、色々あって協力体制はとることに。

今カノアピールに鉄拳制裁 ©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会


調査の結果、鋼人七瀬はただの亡霊ではなく、人間の「想像力」が結集した強力な思念体的存在と判明する。

九郎の従姉である桜川六花(CV佐古真弓)がオカルトホームページを運営し、噂を広めることで人々の想像力を結集し、鋼人七瀬を作り出していたと判明。

琴子は対抗措置としてホームページ上での議論や、九郎の能力を使うことで「鋼人七瀬が存在しない」という認識をネット民に植え付ける。その結果、人々の想像力が結集しなくなり、鋼人七瀬は消滅させることに成功した。

感想・総評など

メインの2人は意外性があって面白い

このアニメの魅力は、なんと言っても琴子と九郎のカップルですね。

基本的には理知的で高貴な雰囲気なのに、九郎に対してはメチャクチャ肉食女化する琴子と、そんな琴子からの猛烈なアタックを柳の如く受け流す九郎やり取りが、斬新かつ微笑ましくて引き込まれました。

「同衾!同衾!」と要求する琴子 ©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

この2人のキャラクターを引き立てていた要因の1つは、セリフ回しの美しさでしょうか。ちょっとした冗談であったり、決め文句であったり、面白い言い回しがこれでもかと盛り込まれていたのが良かったです。

最も頭に残っているのは、11話ラストの琴子のセリフ「世に真怪はあれど、虚構もまた多くあり。虚構は虚構に戻れ。嘘から生まれた怪物は、嘘によって滅びる」ですね。なんと美しい日本語か…。

また、2人の声優を務めた鬼頭明里さん&宮野真守さんの声や演技が、キャラクターにマッチしていたのも見逃せませんね。とくに宮野さんは、九郎のような「掴みどころのない飄々とした青年」を演じるのは珍しく、耳新しい感じでしたね。

1話で無関心を装う九郎 ©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

鬼頭明里さんと宮野真守さんについては、声優紹介の記事も書いておりますので、是非そちらもご一読ください!

⇒声豚が一方的に『鬼頭明里』を推す

⇒声豚が一方的に『宮野真守』を推す

ちょっと間延び感のあったシナリオ

敢えて1つ注文をつけるのであれば、シナリオに間延びした印象があったことでしょうか。

3話の後半から12話まで、都合9.5話かけて鋼人七瀬事件を解決していく流れでしたので、どうしても物語中盤での達成感とかカタルシス感が乏しかったです。

単純な推理モノでなく、アニメオリジナルな事件を作るのも難しいのは承知していますが、やはり1事件4話構成くらいにして、もう1つ何らかの事件があった方が良かったと思いました。

ガチの推理マニアには合わないかも…

事件の解決方法がある種革命的で、「これは推理と言えるのか?」と言う疑問はあります。それゆえに「"虚構"推理」というタイトルなワケですが、ガチの推理好きな人にとっては「こんなのアリかよ!?」というシロモノだったかもしれません。

カメ吉は「上手いこと言えれば何でもアリ」という思想なので、「面白いことを考えるものだなぁ」と感心しましたが…。

また、解決に向けたネット掲示板の世論誘導に関しては、「決定的なもう1押し」が欲しい感じがありました。その辺の欠如が、納得感不足に結びついてしまった人もいるでしょうね。

映像や音へのこだわり

「目に見えて映像やアクションがキレイ!」とか「曲がカッコイイ」というアニメでは無かったですが、コダワリを感じたところはいくつかありました。

琴子の表情は微細に! 足音は左右で別に!

12話通してですが、琴子の表情を描く際の作画は美しかったです。「そこは譲らない」という気合が出ている感じでしたね。

12話のワンシーン ©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

また、彼女の一眼一足という設定を重視して、足音を左右で分けていた点も凝った演出だなぁと感服です。

評価まとめ!

映像の美しさ★★★作画の乱れはほぼゼロ
琴子の美しさは終始キープ
音楽★★★印象は薄めだがマッチしていたと思う
ストーリー展開★★★★掛け合いは満点だが間延び感が惜しい
キャラクター★★★★★琴子&九郎キャラクターが魅力的
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琴子を中心に、キャラクター同士の会話が面白い作品でした。ストーリー展開に賛否はあるかもしれませんが、怪異系の事件解決モノとしては新しい方式を試みている作品ですから、未視聴の方は一度見てみることを推奨します!

※本記事は2020年4月24日時点の情報に基づいて作成しております。最新情報はリンク先の各サイトにてご確認ください

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