歌舞伎町シャーロックの楽しみ方は十人十色?

歌舞伎町シャーロックの1,2話を見たので感想・レビューを書きました!

※作風とか雰囲気はPVでだいたい分かると思いますので貼っておきます。

どんなアニメ?

この作品、「ひとことで言うと…」っていうのが至難な作品です。推理モノであるのは間違いありませんが、色んな要素をぶち込みまくっていて感想を表現するのが難しいですね。

舞台はタイトル通り新宿の歌舞伎町です。現実世界と違うのは、新宿が東西分裂していることですね。東側の歌舞伎町とかアルタとか伊勢丹のあるエリアが無法地帯化しており、反対に西側の電気屋街とか都庁あたりはセレブ街になっています。JR東の線路がベルリンの壁みたいな状況です。

そんな無法地帯の歌舞伎町を舞台にしているので、アンダーグラウンド感が満載です。お水、オカマ、不良キッズとてんこ盛りで出てきますね。

主人公はシャーロックホームズ(と相棒のワトソン)の現代版キャラですね。シャーロック以外にも探偵キャラが何人か登場しており、パイプキャット(すげぇ店名だな)というオカマバーを隠れ蓑にした『探偵長屋』に所属しています。事件解決の報酬は、基本的に解決した探偵のみに支払われるというシステムなので、複数の探偵が協力するのではなく、お互いに足を引っ張り合っているのが1,2話時点の状態です。

作風としては「ハードボイルド感ありそうな雰囲気をぶっ壊して笑いをとる」と言えるでしょうか。キャラクターデザインや、サスペンスモノという共通点からジョーカーゲームを思い浮かべる人もいると思いますが、あちらは「ハードボイルド感を真面目に出そうとしている」作品です。なので、似ている作品とは言いがたいですね。(シティハンターのコメディタッチ感をさらに強めた作品と言った方が的確かも)

高密度な大ネタ・小ネタの嵐

この作品を好きになるか嫌いになるかの境界線は、「異色要素のてんこ盛りを笑えるか」だと思います。

まず、1話冒頭で度肝を抜かれるのが、諏訪部順一氏の演じるハドソン夫人(オカマ・未工事のジャズ風ソングです。ふざけた歌詞を諏訪部さんが素晴らしいオネエ声で歌いあげています。さすがべ様。

ちなみに、コナンドイルの書いた元々の「シャーロックホームズ」において、ハドソン夫人はシャーロックホームズの住む下宿の女主人をしているキャラクターですね。勿論オネエじゃなくて、普通の女性です。

てなことに驚いていると、早速殺人事件が起きてメチャクチャな捜査が始まります。シャーロックが車で出ようとすると、おそらく探偵仲間の誰かにエンジンプラグを外されていて車のエンジンがかからないとか、探偵の1人である京極冬人(夏彦氏から名前もじった?)が他の探偵を出し抜くために証拠物品の携帯からメールを削除したりとか。

携帯の通話履歴から、被害者が働いていたかもしれないキャバクラに行って、出てきたキャバ嬢の整形をプロファイルしたりとか。京極が被害者知人宅に乗り込むも、LGBTと知って早々に退却したりとか。シャーロックが冷凍ピラフに桃の缶詰をぶっかけて食うとか。

そして、情報が出そろったというタイミングで、シャーロックホームズが推理を披露します。その披露方式がなんと落語です。昭和元禄落語心中のようなガチ感は無いですが、落語っぽい語り口調で事件を解き明かしていき、最後に謎かけ(「〇〇とかけまして××と解きます。その心は」っていうねづっちがやってるヤツです)で締めるっていう流れですね。

もう小ネタ大ネタが怒涛のようにやってきます。よく30分にこんだけネタを詰め込んだなと感心するくらいです。この勢いを「ナニコレ面白い!」と思うか、「ついていけん……」と思うかで評価が分かれるでしょうね。

真面目に推理しようとする人は向いてないかも

※ロンドンのベイカーストリート駅にあるシャーロックホームズ像

この作品は、推理小説好きにも刺さるように、チョイチョイと小ネタを入れてきます。1話だと、「被害女性の性器が切り取られている」ってなトコに「『殺戮にいたる病(我孫子武丸著)』で見たな」ってな感じでニヤリとできるポイントがありました。

ですが、正直なところ推理小説のガチ勢にこの作品が好かれるかどうかは微妙だなぁとも感じました。推理小説って作品の楽しみ方の1つに、「読者・視聴者も推理しながら鑑賞する」というスタイルがあります。しかし、この作品においてはそれが難しいように思うんですね。

原因は2つあって、「①情報量が多い上に密度が濃い」&「②推理に必要な情報が一部開示されない」です。

私はとくに2話がそう感じましたね。録画して視聴したんですが、2話を見るのに50分くらいかかったと思います。展開が速くて情報量が多いので「えっ、何?」ってなって巻き戻しが多発するんです。とくにシャーロックの推理落語が始まると、落語で説明→説明しているシーンへ巻き戻して確認→落語に戻る→新事実説明→そのシーンへ戻して確認→落語へ戻るってループが発生してしまいました。

そして、その推理の過程の1部で、「その情報は提示されてなくね?」っていうトコがあるんですよね。2話で私が思ったのは、犯人の「キタ」という人物が、冒頭のニュース映像シーンで流れた『怪盗コブラ』とライバルだったって事実はシャーロックの口からしか語られていないので、推理できない気がするんです。「推理モノとしてアンフェアじゃねえのか」みたいな思いが湧いちゃうんですな。

ただ、私は知らなかったのですが、2話はコナンドイル原作の「赤毛組合」のオマージュらしく、「推理マニアなら分かるだろ」っていう理屈も成り立つかもしれません。(この辺、推理マニアガチ勢の方はどう感じているのか興味がありますね)

で、自業自得なんですが、こんな見方をしていると当然「テンポわりいな」って感じます。この作品の魅力って「高テンポなネタの嵐」なんですけど、それが完全に損なわれてしまうんです。

なので、私のようにあんま脳内メモリが大きくないくせに、真面目に推理しようとしちゃう人には向いてないのかもしれません。

評価まとめ!

絵や動きのキレイさ★★★3Dモデルが上手に使われていると思います
音楽★★★★ジャズっぽい感じが作風とマッチしていて非常に良いですね
OP「EGO-WRAPPIN’ 『CAPTURE』」のイントロがカッコイイ
ストーリー展開★1~4
作品に何を求めるかで変わりそうです。雰囲気を楽しめればって人にはちょうどいいですが、「推理したい」って人にとっては消化不良かも
キャラクター★★★シャーロック以外のキャラがもっと目立ち始めると良い
継続視聴する?する雰囲気自体は好きなので見る
オススメする?する十人十色の楽しみ方をみつけられそうな作品ではある

ノリの軽い推理作品ですので、拒否感を持っちゃうような人は少ないと思います。自分なりの楽しみ方を確立しやすい作品と言えるのではないでしょうか。

私はモリアーティ君がどういう立ち位置か気になるので、巻き戻し機能を駆使しつつ、無い知恵を振り絞って見ようと思います!

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