誰も得しない消費増税
10月1日に消費税が10%にアップしてしまいました。
恐れていた通り、買い控えの機運は高まっているようで、「節約」なんて言葉がトレンドになっているイヤな状況です。
皆が節約すると、皆が貧しくなる
好景気と不景気の違いって何か。それは「お金がどんだけ激しく回転しているか」です。
メチャメチャ好景気だったバブル期が分かり易いですね。当時は、発行されていた紙幣・硬貨の量が今より少なかったのに好景気でした。超高額な土地取引が「恥ずべき黒歴史」みたいに言われてはいますが、土地含めて色々なモノ・サービスの売買が盛んで、皆でモノ・サービスを投げ合ってお金が回っていたから景気が良かったんです。
逆に今はどうでしょうか。みんな、将来が不安だからとか、消費税が増税されたと言って「質素倹約」モードです。これではお金が回転せず、余計に不景気になってしまいます。「私の支出は誰かの収入、誰かの支出が私の収入」なのですから当たり前の話なんです。
①私が支出しない
→②誰かの収入が減る
→③その誰かも支出を減らす
→④私の収入が減る
→①に戻って無限ループ
ってことです。皆で倹約して、皆で貧しくなっているという愚かな状況に気付かないといけません。
軽減税率という時代逆行
とは言え、個人の生活に予算ってものがあるのは仕方ない事実です。
だからこそ、「皆が金をつかいたくなる状況」を作り出していかにゃならんって時に、消費税増税という庶民の財布を直接的に堅くするような方策を採用した政府と財務省には怒りを禁じ得ません。
あと、何ですか「軽減税率」っていう時代に逆行する方策は。
「欧州では一般的だよ!」とか言う人もいますが、それは過程とか歴史をすっ飛ばした意見ですよ。
・欧州は付加価値税(消費税)率が品目によってバラバラ状態でスタート
→ややこしくて、手続きも手間もかかるだけで不毛と気付く
→税率を統一しよう!(日本みたいに!)
→でも業界団体がうるさくて統一が進まない!
→税率バラバラで変わらない(実質的な軽減税率状態)
こういう流れです。つまり日本の消費税って欧州各国が目指している「最終形」だったワケです。
なんでそれを手放して、時代に逆行して余計に消費の首を絞めるのか。「アホなん?」って皆で言うべきです。
金を使う意義を教育しろ文科省!
あと、私が文句を言いたいのは文科省です。何がって「金を使うことの意義」を教えていないからです。むしろ「質素倹約」を貴ぶような教育をしているから、全員で集団自殺するような経済状況を作り出しているワケです。
「徳川吉宗は貧しい時代に質素倹約をやったんです!偉いですね!」なんて言ってる歴史教師に100万円ぐらい渡して、「1週間で有効に使いきれ!」って経験をさせて、「消費の何たるか」を身をもって知ってもらうぐらいすればいいんです。それを見た子供達が、「ああ、金を貯め込むばかりに注力すると、使い方を考えられなくなるんだなぁ」って学習できれば、100万円なんぞ安いもんです。
お金を使うことを褒めよう
私は正直、ZOZOタウン前社長の前澤氏は好きではありません。
しかし、彼の「お金を使うのは良いことだ」っていう意見はその通りだと思います。
お金を使う=私利私欲を満たすため、と思いがちですが、お金を使って何かを買うということは、誰かが作った商品やサービスを買うということです。どこかの会社の利益や、誰かのお給料に貢献することに繋がります。お金を使う=世のため人のため、ともいえるのです。
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤友作 (@yousuck2020) 2019年5月30日
彼をマネして、彼ほど散財しろとは言いませんし、そんな資産を持ってない人が大半です。勿論私にもありません。しかし、この「お金を使うことが世のため人のためになる」という考え方は、日本人が思い知るべきことだと私は思います。
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